≪動機付け要因理論・衛生要因理論≫

1月 26th, 2011 by admin Leave a reply »

茨城県水戸市で活動しています、徳田社会保険労務士事務所です。

今回は従業員満足についてシリーズをお送りしたいと思います。

最近、仕事をする上でES(エンプロイサティスファクション・従業員満足)について非常に強い関心があります!
いろいろと試行錯誤をしていますが、そもそも人は何によって、動機づけがなされるか!?ということを考えるときに、必ず一度は学ぶ基本的な理論があるので、今日はそれを共有したいと思います。
フレデリック・ハーズバーグの、動機付け要因理論・衛生要因理論というものですが聞いたことがあるでしょうか。

動機付け理論・衛生要因理論は人間のモチベーションについて、
1)不快を回避する欲求
2)精神的に成長し自己実現を求める欲求

この2つは全く異質のもので、両者の欲求は全く別の要素により充足されるという仮説に基づいています。

人間は本来的に2組の欲求を持っていて、
1つ目「不快回避欲求」 生命の喪失、飢えや痛み、性的欠乏などの回避などその他無数の学習的恐れ。これは動物的な素質からくる人間性の欲求。 前述の1)の部分
2つ目「自己実現欲求」 継続的な精神的成長によって自らの潜在能力を具現化しようとする、脅迫的人間衝動といわれる、人間性の欲求。 前述2)の部分
ハーズバーグは1)の不快回避欲求をいかに充足しても、人間は<不満足感>が減少するだけで、なんら<積極的満足感>を増加させることはなく、ま た、2)の自己実現欲求を十分に充足すれば、<積極的満足感>を増加できるが、たとえ、この「積極的満足感」を充足できなくても<不満足感>が増加するわ けではないと考えています。
要約すると、1)の「不快回避欲求」を充足させる要因は、<不満足感>の増減にだけ関係し、2)の「自己実現欲求」を充足させる要因は、<積極的満足感>にのみ関係する。
逆に言えば、「不快回避欲求」が<積極的満足感>に効果を及ぼしたり、「自己実現欲求」が<不満足感>に効果をもたらすことはあり得ないという仮説を設定しました。
ここで下に添付した図をご覧ください!
図はハーズバーグらが米国ピッツバーグ市で200人のエンジニアと経理担当事務員にインタビュー調査した結果です。仕事で「極端な満足を 招いた出来事」と「極端な不満足を招いた出来事」を聞き、それぞれを「達成」「承認」などの要因に分類したうえで、各要因が満足あるいは不満足のどちらを 招いたのかを調べています。

図を見ると、達成・承認・仕事そのもの・責任・昇進、などが<積極的満足>を招き、会社の方針と管理・監督・監督者との関係・労働条件・給与・同僚との関係、などが<不満足感>を招いていることが分かります。

ここで注目したいのは、<積極的満足感>で示された要因は、<不満足感>の要因にはならないという顕著な傾向があることで、図の右半分、すなわち <積極的満足感>-職務満足を生み出す達成、承 認、仕事そのもの、責任、昇進の5要因は、不満足感-職務不満をもたらす図の左半分にはほとんど無関係であり、逆に、会社の政策と経営、監督技術、給与、 対人関係-上役、作業条件の5要因は、<不満足感>を減少させる要因にはなっても、<積極的満足>を増加させる要因にはならないのです。

<積極的満足>を生む5要因 は、職務をとおして精神的成長ならびに自己実現を可能にする性格をふくみ、真に人間を動機付ける要因となるため、これを「動機付け要因」と呼び

<不満足感>を 解消しうる5要因は、真に人間を動機付ける要因にはならないが、職場に発生するもろもろの不快な状況を取りのぞき良好な環境を維持する可能性をもつため 「衛生要因」と呼ばれています。

以上がフレデリック・ハーズバーグの、動機付け要因理論・衛生要因理論です。
ご覧になっていかがでしたでしょうか!?

ハーズバーグの衛生理論・動機付け理論。動機付けは近年注目度が増しています!

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